DIYや農業体験ができる黒崎BASEの管理人は、おじいちゃんの家を継いで頑張る若者だった!

石川県加賀市といえば温泉や観光のイメージを持つ方も多いと思いますが、
実は綺麗な海スポットも複数あり、釣りやアクティビティも暮らしの中に息づいています。

そんな海の近くで、DIYや農業体験を行なっている方がいるのをご存知でしょうか。
なんと26歳!そんな若者のIターン生活に迫りました。

黒崎BASE(クロサキ–ベース)

2016年4月に開業した農業・DIY体験施設。

石川県加賀市の秘境と呼ばれた”黒崎海岸”まで徒歩8分の好立地にある当施設は、
広い庭を使った農業体験やDIY体験など、様々なプログラムを用意。

人々が行き交うコミュニティスペースとしても活用されており、
毎月、第4週の日曜日には様々なイベントが開催される。

海外からの訪問客も多く、時には国際料理イベントなど
一風変わった趣旨のイベントが開かれることも。

管理人・河西 勇季さん

1992年生まれ。現在26歳。

石川県野々市市に生まれ、大学進学を機に京都へ住所を移す。
その後、大学を卒業した24歳の時に祖父の家がある加賀市にIターン

地元のIT企業にデザイナーとして務める兄と共に、
祖父が残した家を”黒崎BASE”としてリニューアルさせ運営する傍らで、
学生時代に学んだITのスキルを生かしたweb制作の仕事を受けるなど、
様々なジャンルでマルチに活動中。

Q1 黒崎BASEを始めることになったきっかけは?

僕が学生時代の時に祖父が亡くなり、この黒崎の家が空き家になってしまったんです。

2年ほど空き家の期間があって、次の使い道も決まらないままだったので、
大学を卒業したタイミングで僕が移住して活用することに決めました。

もともと卒業後はwebの知識を使ってフリーランスとして仕事する予定もあり、
そこまでこの家をコミュニティスペースにという事は考えていませんでした。

ただ、とにかく大きな家で管理が大変で。
当初は庭も荒れ放題でしたし、とても一人では活用しきれず…。

そこで友人や知り合いを呼んで片付けを手伝ってもらいながらBBQをしたり、
空いている部屋やスペースでホームパーティを開くうちに、
徐々に今の黒崎BASEとしてのスタイルが出来上がっていった感じでしょうか。


月1回開催されるイベントの様子

Q2 今の黒崎BASEはどんな方達に使われていますか?

駅や空港からは少し離れていますが、意外にも外国人の方々がよく訪れてくれます

バックパッカーなど日本を一周している最中で、
京都から金沢に向かう道中で寄ってくれる人も多いですし、
ここの近くにある黒崎海岸を目的として来る人たちもいらっしゃいます。


外国の方が必ず驚くというタヌキの置物

あとは、都会の人や地元の若い人も結構来てくれています。

都会の人はここでしか得られない体験ができると思いますし、
逆に地元の人はここの良さをまだ分かっていなかったり…。

そういう人たちを掛け合わせて結ぶ場にもなっていると思います。


黒崎BASEから歩いていける秘境・黒崎海岸の前で外国人のお客様と

Q3 地元の方はどういった使い方をされていますか?

例えば地元の農家さんが、自分たちの農法を共有し合う会を開かれたんですが、
その時には黒崎BASEを会場として使っていただきました。

そのほか、学習塾の学生が夏の合宿として訪問してくれた事もありますし、
地域内外の人がバランスよく利用してくれている場所になってきたと思います。


室内の様子 2階もある

Q4 当初、地域の人たちからはどんな反応がありましたか?

黒崎BASEを始めた時には、まず区長さんにご挨拶にいったんです。

その区長さんが僕の祖父を知ってくれていて、
その流れで近所の方達にも色々紹介してくださいました。

地域で事業をやっている方が見学に来てくれる事もありますし、
逆に僕も全部が全部出来る人間ではないので、助けていただくことも多いです。

それこそ農具の使い方から地域の人に教えていただきました。


最初の頃の黒崎BASEの畑

Q5 集客は順調ですか?

夏などのハイシーズンは週末の土日が全て埋まるほど盛況でした。

月に1回開催しているイベントでは、10〜50人ほど集まる時もあり、
順調に利用者が増えているのかな、とは思います。

ただ、複業としてwebの仕事を受ける事もありますし、
週4〜5回は塾講師の仕事もやっているので、黒崎BASEだけでやっていくというのは、
これからの頑張りどころだと思います。


みんなでDIYする様子

Q6 今後の目標は?

そうですね、大きな目標としては民泊新法に準拠したコードを取得して
「ゲストハウス」として継続的に運用していきたいと考えています。

みんなが気軽に訪れて多様な体験ができる拠点(BASE)になればなんて思ったり…。

その他にも、まだまだ空いているスペースが沢山あるので、
その一つを使って「寺子屋」のような取り組みが出来ればいいなと思っています。

例えば近所のおじいちゃん達にPCの使い方を教えてもいいですし、
自分のサイトを持ちたい人にはweb制作のスキルを伝えてもいいし。


空きスペースでもある和室の前で

Q7 これから加賀市で何かを始めようとしている人に一言。

僕がそうだったんですが、最初の重い腰を頑張ってあげてみてください。
頑張った分だけまた頑張れると思います。

問題に当たる事も多いけど、周りに暖かい人も多いです。
自信を持ってやってみたら良いと思います!

黒崎BASE

住所:石川県加賀市黒崎町ゆ−105

電話:090-3764-5664

facebook:https://www.facebook.com/kurosakibase/


外国人の訪問客の方々と

※こちらは、2017年10月3日の記事を再編集したものです。