岡山農園
金沢市小坂地区にて農薬や肥料を使わず育てた蓮根を、昔ながらの鍬堀りで収穫している。
農園オリジナルブランドである”魂のれんこん”は一度口にすると、その美味しさにリピーターとなる人が絶えない。
自然の命がぎゅっと詰まった、極みの蓮根。
そこには、食べていただく人の健康と笑顔を願った純粋な思いが詰まっている。
生産者・岡山ご夫妻
夫・哲章さん
石川県金沢市出身。
商社に勤めていたが、小学生の頃からの夢であった一次産業への憧れが強く、25歳で脱サラ後、大規模農業法人にて5年間アルバイトをする。
”雇われていたら自分の想いは果たせない”と思い立ち、もともと蓮根産地であった小坂地区での鍬掘り蓮根の後継者という道を選んで独立。
新規就農3年目。
妻・由佳さん
石川県野々市市出身。
野々市市の自然食品店「元気な野菜たち のっぽくん」で正社員として働いていた経験から、無農薬野菜の知識を蓄えた。
自らの手で野菜を育てたいと考えるようになり友人と畑をはじめる。
夫がセミプロとして畑の手伝いをしにくるようになったのが出会いで、だんだん惹かれあい、お付き合い、のちに結婚。
現在、2歳の息子と、第二子を妊娠中である。
Q1 小坂地区での鍬掘り蓮根栽培を始めるきっかけは?
農家として独立を志し、蓮根栽培に目を向けました。
金沢での蓮根には水掘りと鍬掘りの2パターンの栽培方法があります。
水掘り栽培の後継者は沢山いて、もう受入れがされていないのに比べて、鍬掘り栽培は作業が大変そうなイメージからか、後継者がいませんでした。
小坂地区はもともと鍬掘り蓮根の産地で、先輩農家さんのところへ訪れ試しに掘らせてもらったら、すごく楽しかった!
これだ!と思いましたね。
今でも、鍬で蓮根を掘るのが、楽しくて楽しくて仕方がないんです。
Q2 ”岡山農園”ならではのこだわりを教えてください。
自分で商売をするなら、信頼が第一!
自信を持って勧められるものを自分の手でつくりたい。
妻が無農薬野菜の知識もあったので、最初から”無農薬で”と決めていました。
一年目は”無農薬・有機肥料”で始めたけど、その一年間で色んな自然栽培の先人に話を聞く機会があり、心は自然栽培に傾いていった。
二年目からは、いきなり全面”無農薬・無肥料”でやっちゃいました。
我ながら無謀ですが、これが上手くいったのです。
蓮根は、同じやり方をしていても、どの畑でやるか、どの種を使うか、誰がどんな思いで育てるかで全く味が変わります。
一年目から食べてくれる人の好みの味を研究してシャキシャキよりも、
”もちもちほっくり甘~い”蓮根を目指して工夫をしてきました。
ただただ食べていただく人の健康と笑顔を願って、馬鹿正直に蓮根と向き合う思いは、誰にも真似できないと思います。
Q3 オリジナルブランド”魂のれんこん”を差別化することで、苦労されることはありますか?
小坂の土、鍬掘り、自然栽培の蓮根は”岡山農園”だけです。
本来、蓮根は農産物共同販売をしている農家が多いですが、”魂のれんこん”は自分たちで全部売りさばくと決めました。
苦労はないわけではありませんが、あまり考えません。
”魂のれんこん”は、周りの方々に本当に支えられていて、食べてくれた人がSNSで発信してくれて、どんどん広まっていきました。
Q4 ”魂のれんこん”の普及・浸透に向けてどんな活動をされていますか?
昨年10月に”魂のれんこん分かち合い会”を開催。
自然栽培で育てた蓮根のお披露目会として、東京都在住の空間創造ケータリングユニットmaotoが蓮根の色んな食感を楽しめる創作料理で会場を飾ってくれました。
同11月には加賀市で山ん中たまご園が主催した”農活”に参加し、自身の生き様や蓮根にかける思いをプレゼンし、その時の交流会ではピザに。
他にも、人と食事をする機会には、名刺代わりに蓮根を持っていきます。
とにかく食べれば美味しさがわかってもらえるので、あちこちで食べてもらっています。
Q5 加賀市のイベントに出店されることもありますよね?
もっと”魂のれんこん”を知ってほしいんです。
せっかく石川県にいるのに、この蓮根を食べたこと無いのは損!
それくらい自信を持って栽培しています。
今回は加賀市でその美味しさを知ってもらうチャンスなので、特製のれんこんおやきを鉄板で焼いて提供します。
Q6 最後に、どんな人たちに食べてもらいたいですか?
妊婦、老人、そして何より小さい子たちに!
病気に負けない臓器をつくる為にも、れんこんは一役買います。
毎日蓮根を食べていると風邪をひかない、と言われるほどですよ。
必要な人に届くように、だからこそ、地域との繋がりを大切にした小さい農家なんです。
岡山農園
住所:〒920-3106 石川県金沢市八田町中425
TEL/FAX: 076-205-6087〈受付時間〉 8:00~17:00(日・祝除く)