こんにちは！山田（@konya_ga_yamada）です。
石川県加賀市で1300年以上の歴史をもつ山中温泉。
こんこんと湧く無色透明のピュアな温泉はかの有名な松尾芭蕉も魅了したほど。
しかし山中温泉の魅力はそれだけではありません。
山中漆器と呼ばれる伝統工芸品の発信地でもあり、
温泉と工芸がともに息づくまちでもあります。
そんな山中温泉の中心エリアで、新しい”実験”がスタートしていました。
地域の結びつきを生かして空き家をセルフリノベーションし、
みんなで育てていくシェアハウス「Gallery R」という取り組みです。
ギャラリーRは、突然に…！
その場所は、山中温泉のお散歩ストリートである「ゆげ街道」から一本脇道へ行ったところ。
静かな住宅街に溶け込むように真面目に佇むその物件は、
ひょっとするとシェアハウスとは気付かれないほどのシンプルな外観でした。
この白い物件がギャラリーRです。
左隣の物件とは別の建物に見えますが、実際は地続きでガレージに利用されているとのこと。
そしていよいよ中に。
玄関では素敵な桜の絵が出迎えてくれました。
まずは見学！
玄関をあがると正面にリビングが。
かつては畳が敷かれていたであろう床には無垢材が並べられ、
すでにセルフリノベーションの気配を感じることができます。
中庭が見える窓からは気持ちの良い光が。
今はまだ住人がお一人しかいないシェアハウスですが、
いずれはこのリビングが住人同士の共有スペースになっていくはず。
住人以外の方に貸し出すレンタルスペースとしても活用を考えており、
すでにヨガイベントなど開催したこともあるそうです。
そして階段を登って２階に。
この２階の部屋たちが、住人それぞれの個人部屋に当たるそう。
和室から洋室、そして広さも様々で、複数人でレンタルできるお部屋も準備されています。
ギャラリーRのコンセプトである「セミオープンの実験空間」の名にふさわしく、
多様化する暮らしや流動的な生活拠点を叶える場所になりそうです！
温泉まで歩いて3分の贅沢の立地。シャワールームには懐かしいカーテンが…！
ギャラリーRという名前に込められた想い
ギャラリーRの”R”には、様々な想いが込められているそう。
その想いを掲げられているミッションと共にご紹介します。
MISSION Vol.1 短期・短時間での部屋貸し機能（Rental room）と、シェアハウスという住居機能（Residence）を備え、アート＆クラフトに携わる人々を応援。
MISSION Vol.2 湯治文化の歴史を誇る温泉町にリスペクトして、心身共に癒され（Relax）回復（Recover）できる例えばヨガなどの養生ツールを用いたイベントや、リトリート（Retreat）の場に。
MISSION Vol.3 元職人がのこしてくれた工芸の足跡〜宝物〜を活用し（Resource）、
交流と学びの仕組みを作ることで、石川県加賀市への愛（Region）を表現。
つまり、gallery Rは、たくさんのをテーマに繰り広げる挑戦のギャラリーなんです。
今後様々なRが重なり合って生まれる新しいうねりが楽しみです。
壁に貼られた「山中町を明るくする運動実施委員会」という張り紙。
ふとした時に気づく時代の痕跡にロマンと愛しさを感じます。
かつては漆器職人が共同で使っていた！？
物件の背景を探ると、かつては漆器職人の方々が共同で使用していた場所だった模様。
家の中の所々でそのルーツを感じることができます。
例えば、母屋から繋がる蔵には作りかけの漆器が大量に残されていました。
ギャラリーRが掲げる想いにもあるように、元職人が残した工芸の足跡は、
そのままにしておくのではなく、新しい活用の形を探っていくそうです。
最初の住人は、加賀の茶産地を再興中！
ギャラリーRには、現在ひとりの住人がいらっしゃいます。
石川県加賀市にある打越製茶農業協同組合さんとタッグを組んで、
新たな茶文化の発信に尽力されている直地晴美さんです。
2018年6月には、打越製茶の新しいロゴマークとパッケージをリデザイン。
地元紙でその様子が特集されたりと大変話題になりました。
住人兼案内人として、今回の見学も快諾してくださった直地さん。
最後には打越製茶で取れた加賀の紅茶を試飲させていただきました。
直地さんは金沢〜京都〜加賀と多拠点に活動されていらっしゃいますが、
ギャラリーRの見学や視察は今後も大歓迎とのことです。
「シェアハウスに興味がある」「残された工芸品が見たい」「イベントを開きたい」など、
ぜひお気軽にお問い合わせしてみてくださいね！
美味しい楽しいギャラリーR見学のリポートでした…！
今回は地域の方々も引き連れて大勢で見学させていただきました！
快く引き受けてくださった直地さんに感謝です…。
