モードと昔ながらの美容室。それぞれの良さを織り交ぜたヘアサロンがオープン!

気分を切り替えたい。ちょっと癒されたい。
そんな時に行きたくなる場所といえば
美容室が思い浮かぶ人も多いのでは?

今回は、この春 加賀市山中温泉にオープンした
女性オーナーが手掛けるヘアサロンを取材してきました!

calan hair(カランへア)

2020年3月に、加賀市山中温泉にオープンした1対1のプライベートサロン。
オーナーの出口さんも2児の母という立場から、子連れでの来店も歓迎してくれるのが嬉しいところ。人気メニューは、一度受けたら病みつきなるというヘッドスパ。
その他、結婚式や七五三など特別な日のヘアメイクにも幅広く対応してくれる。

出口未沙都(でぐちみさと)さん

福井県出身。美容室の家に生まれ、物心ついた頃から美容師を志す。
高校卒業後、福井市内の美容専門学校に進学。
卒業後は福井市内の美容室に7年間務め、結婚を機に実家の美容室を手伝うように。

2020年2月、ご主人の地元である加賀市に移住し、翌月calan hairをオープン。
コンテストでの優勝経験をもつ確かな技術に、福井から通うファンも多い。2歳と5歳の母。

ー加賀に移住する前は、どのように働かれていたのですか?

専門学校を卒業してからは、福井市内の美容室に7年間勤めていました。若いお客様が多いお店だったので、奇抜な色や髪型を作ることも多かったですし、若者の考え方や流行などを知れて楽しかったですね。先輩の技術を間近で見たり、毎年コンテストにも挑戦したりして、とても刺激と勉強の多い日々でした。

結婚を機に実家の美容室を手伝うようになって、お客さんの年齢層が一気に上がって。そこで新たに、年配のお客様の話を聞くおもしろさを知りました。来て下さるお客様のゆったりとした生き方や、個人店ならではの密接な関わり方がなんかいいなぁと思って。

その頃、結婚・出産をして自分のライフスタイルが変わったこともあって、
「スピーディで最先端」から、よりスローダウンした、リラックスしたスタイルを好むようになっていった気がします。
地域の方と密着してる店っていいな、と感じ始めたのもこの頃です。

ーその後、ご自身の知り合いがまったくいない加賀市でお店をオープン。不安や迷いはなかったですか?

確かに、私の友達は一人もいなかったんですけど、すごく色んな方に助けてもらえて。

夫の姉が、「春に山中温泉でお店を出そうと思ってるなら、その前に山中温泉のハロウィンイベントでヘアメイクのブースを出して、みんなに少しでも名前を知ってもらったら?」と言ってくれて、去年の秋のイベントに思い切って参加させてもらったんです。

そしたら、お店がオープンした時に「ハロウィンで髪の毛やってもらったんですよー」と来店してくださるお客様が結構いて、とてもビックリしました。
そのイベントのおかげで、地元でお店をされている方々とも知り合えて、その方がまた広めてくださったり…。

なんだか加賀市でお店をやってる方々って、横の繋がりが強いなぁと感じています。

コロナの流行時、飲食店を盛り上げようと始められた「カガデリ」さんもそうですが、個人店同士が繋がり合って、情報交換をしたり、助け合ったりしているのが素敵だなぁと。
私もそういう繋がりを徐々に作って、地域で役立てる存在になっていきたいと思っています。

ドアにつけられたカウベルの「カラン」という音は、店名「カランへア」の由来にもなっている。オーナー出口さんがこだわった心地の良い音色を、ぜひ聞いてみて。

ー加賀のお客様の印象は?

オシャレな方が多いなぁと思います。
ヘアスタイルについても、例えばブローのひと手間が必要になっても、より素敵に仕上がるスタイルを提案した場合、「面倒だしいいわ」という方より、「その髪型やってみたい!」と喜んでくださる方が多いんです。

自分がこのお客様にとって最高だと思えるスタイルと、お客様の要望とがピタッと一致するのは、本当に嬉しい。だから今すごく楽しいです!

ーお店づくりで意識したことはありますか?

私自身が2児の母なので、お子様連れのお客様が安心できるお店にしたいと思っていました

お子さんが楽しめる絵本やDVDも用意していますし、お客様の前にあるテーブルは、家具作家さんにお願いして、お子さんがもし乗ったとしても倒れない丈夫なデザインで、舐めても安心な塗料を使って仕上げてもらっています。

他にお客様がいないプライベートな空間なので、「騒いだらどうしよう?」と心配せず、安心してご来店頂きたいなと思っています。

一方で、男性のお客様も入りやすいように、お店のデザインは可愛くなり過ぎないようにしました。美容室って女性ばかりなイメージですが、男性のお客様も4割ぐらいはいらっしゃるんです。
有り難いことに、福井で働いていた頃のお客様で「加賀まで行くわ!」と言ってくださる方も多くて、男性のお客様でも居心地よく感じて頂ける空間づくりを意識しました。

おかげさまで、小さなお子さんから80代の方、男性まで幅広いお客様に来て頂いています。

ーこれからやってみたいことを教えてください!

美容室としてお客様の髪の悩みに寄り添ったり、気分をリフレッシュしてもらったりというのはもちろんなのですが、この空間を使って、ゆくゆくはワークショップなんかもできたらいいなと思っています。

例えば、作家さんを招いてアクセサリー作りとか。特に髪と関係のないことでもいいと思っているんです。普段この店にカットをしに来てくださる方だけでなく、「なんかおもしろそうなことやってるみたいだから行ってみようかな」と、地域に開かれた場所になれたらいいなと。

「カランへア」という店名の由来にもなっている、ドアの「カラン」という音がたくさん鳴って、地域の人達のご縁がここで繋がっていくような、そんな場所になっていけたら嬉しいです。

calan hair

住所:加賀市山中温泉塚谷町2-103

TEL:090-4685-4637

営業時間:平日9:00~18:00(現在新型コロナ対策のため16:30まで)土日祝9:00~17:00

定休日:毎週日曜日・月曜日

Instagram:https://www.instagram.com/calan_hair/

※本取材の撮影時のみ、マスクを外してご協力頂きました。

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TEXT BY

higashino

2007年加賀市に移住。普段はパートをしながら、カフェやこども食堂で絵本の読み聞かせ会「絵本の中の小さなお茶会」を開く日々。人とじっくり話がしたくて読書会を企画することもあるが、実は本のことはあまり詳しくない。人見知りだけど飛び込み力はある2児の母。