加賀市のママ達が「防災」について考える。子育て世代向けの防災イベントをレポート!

年明けの豪雪にはじまり、西日本豪雨、大阪や北海道での震災など、今年も日本は全国各地で大きな災害に見舞われました。

石川県は災害の被害が比較的少ない地域と言われていることもあり、防災意識を高めることは加賀市民にとって大きな課題の一つと言われています。

万が一子どもと被災したら、私たちはどうしたら良いのでしょうか?

加賀市の現役育児中のママ達が、自分と子どものための防災についてディスカッションを重ね、2018年11月29日に子育て世代に役立つ防災啓発イベントを開催しました。今回は、その様子をお届けいたします!

子育て世代に特化した「防災力アップ講座」

石川県加賀市かが交流プラザさくらのエントランスにて、「かならず役立つ!mamaの防災力up講座~あなたの大切な人 守れますか?~」が開催されました。

イベントでは、二人の女性講師をお招きし、講演のあと、ママ達で選んだ防災グッズの発表、子連れで避難する際のデモンストレーションが行われました。

子どもと一緒に被災することの大変さは想像以上…!

まずは一人目のゲスト講師、白山市在住の助産師 山岸 和美さんのお話から。

2007年能登半島地震、2011年東日本大震災の際、被災地で妊産婦支援のボランティア活動をされた経験を元に、避難所の過酷な状況や、被災地で対面したママや子ども達のようすをお話してくださいました。

不自由な生活下で子どもの心と身体をケアすることの大変さと、自分の住む地域に起こりうる災害を知っておくこと・家族で備えることの大切さをリアルな現場の声とともに伝えてくださいました。

避難所でのトラブルや、支援物資でなかなか届かない女性用品など、報道ではあまりフォーカスされない女性が避難所で過ごすときの防犯や困りごとについてもお話があり、新たな気づきを得た参加者も多かったようです。

もう一人のゲスト講師は、加賀市女性防災ネットワーク 防災士の宮前典子さん。

宮前さんは、防災啓発イベントの開催や市内の保育園をまわり、子ども達の防災意識を高める活動に参加するなど、女性防災士として加賀市の防災活動に尽力をされている方です。

男性が管理することが多い避難所では、女性が声を上げ難い現状があるそうです。

「あんたのとこの子どもあっちで見かけたよ!」と、近所の人と言い合えるような関係性を普段から築き、女性こそ日ごろから防災を意識した地域の繋がりをつくっておくべきと話して下さいました。

また、地域で訓練を日常的に重ねておくことの大切さについても改めて教えていただきました。

ママ達が選んだ防災グッズを披露!

ゲスト講師二人からのお話のあとは、ママ達が選んだ防災グッズが披露されました!

ママが、子ども一人と赤ちゃん一人を連れて避難する場合を想定。
カバンが持てる月齢の子どもには自分で防災バッグを持ってもらうことを提案していました!


子ども用バッグの中身を披露。バッグは子どもが安心するようママがモコモコ素材で手作りしたそうです。


キャラクターで揃えた可愛いマスクや絆創膏など。子どもの防災グッズは避難時に実際に使えるよう可愛さも重視。


大人が持つバッグの中身。子どもを抱っこすることもあるので大人の防災バッグは両手が空くリュックが◎


さらしやストールでおんぶや抱っこをするデモンストレーションも…! かさ張らないので一枚入れておくと便利です!

全ての防災グッズを親目線で揃えてしまうと、実際に被災した時に子どもが使うのを嫌がる可能性があります。防災グッズは子どもが喜ぶ可愛いものを、子どもと一緒に準備して一度使ってみることを推奨していました…!


ママ目線で考えた、ママと子どものための防災グッズ一覧。ぜひ、防災グッズを揃えるきっかけにしていただきたいです!

また、災害時はどう行動するか、家族で情報を共有することも大切です。
災害時の避難場所やハザードマップを確認できますので、加賀市の防災関連のホームページも、あわせてチェックしてみてください!
(→加賀市ホームページ

パワフルな加賀のママ達!

この子育て世代向けの防災啓発イベントを企画し、準備から運営までおこなったのは加賀市育児サークル連絡協議会「ぴよぴよ・かが」メンバーのママ達です。

加賀市育児サークル連絡協議会「ぴよぴよ・かが」
加賀市に6つある育児サークルが母体の連絡協議会。それぞれの育児サークルは、児童センターや地区会館を拠点とし、工作やヨガなど親子で楽しめるイベントを月2回平日開催している。サークル活動の企画・運営はメンバーのママ達が主体となっておこなっており、いずれのサークルも設立から20年以上活動を継続している。

忙しいママ達にもこれなら出来そう」と気軽に実践してもらいたいとの思いから、マニュアル通りに防災を提案するのではなく、実際にグッズを各家庭で用意してみたり、100円均一で入手できるアイテムをシェアし合いしながら何度もママ達でディスカッションを重ねたそうです。


子どもをかかえながらイベントの準備するママ達の姿。…とってもパワフルです!

加賀市のママ達が繋がりを持つキッカケの場所に。

加賀市の育児サークルは、子どもが楽しく遊べるのはもちろん、ママ達がリフレッシュ出来る場所としても大いに役立っています。

普段子どもと一対一で過ごすことが多いママ達が、ちょっと肩の力を抜いて子どもと接することが出来たり、色んなママとおしゃべりすることで気持ちがスッキリしたり。

はじめましての方も顔なじみの方も、みんなで一緒に楽しい時間を過ごすことができ、ママ達の息抜きや癒しに繋がっています。


「育児サークルでは、色んな人が助けてくれます。地域に自分の子を知ってる人が増えるのは嬉しいです」と話してくれた、ぴよぴよ・かが代表の竹本さん。

サークルでは、みんなで子どもを見合う関係が自然と築けているのだそう。

加賀が地元の方だけではなく、移住してきた方の参加も多いとのこと。ママ達が地区を超えて繋がるキッカケづくりにはもってこいの場所です…!

クッキングやヘアアレンジ教室など、ママ単独で楽しめるイベントも多いので、妊婦さんや、子どもが入園して働き始めたママが一人で参加しても楽しめます。
予約不要でご参加いただけますので、ぜひ気軽に足を運んでみてください!


イベントの最後に、記念に一枚!

加賀市育児サークル連絡協議会「ぴよぴよ・かが」

予約不要でお住いの地区に関係なくどのサークルにもご参加いただけます。
各サークルの活動日は、加賀市子育て支援センター情報誌「すこやかだより」をご覧ください。