こんにちは！ライターのやまだ（@konya_ga_yamada）です。

石川県加賀市にシングルマザー向けのシェアハウスが新オープンしたとの報せを受け、さっそく取材に行ってまいりました！

オーナーは加賀市の地域おこし協力隊として活躍されていた生駒朋子さん。
移住後どのような経緯を経て今回の起業に至ったのか、また「ははこ（母子）」への想いなど、様々語っていただきました。

ははこのための互助ハウス　ハニコム

石川県加賀市で「ははこ（母子）世帯」同士がともに暮らし、互いに支え合いながら暮らすことを目指すシングルマザー向けシェアハウス。

オーナーの生駒さんが地域の方から借り受けた古民家をDIYをして生まれたこの場所は、「ははこハウス ハニコム」と名付けられ、名前の由来でもある蜂の巣のように、それぞれが支え合って一つの巣（家）となれるような暖かいシェアハウスの形を目指している。

入居可能な部屋は全部で4部屋あり、共有部分としてキッチンやリビング、談話室、お風呂場などの水回りも完備。入居者の募集は2020年10月よりスタートしており、内見のご相談なども随時受付中！

オーナー 生駒朋子さん

岐阜県出身。名古屋の大学を卒業した後に、東京のテレビ局に就職。その後広告会社に転職するなどメディアに関する仕事に長く携わるも、過酷な労働環境に疑問を感じ脱サラ。

そんな中、石川県加賀市の地域おこし協力隊制度を知り、2017年9月に加賀へ移住。「未来の福祉」をテーマに、女性や子どもたちを対象にしたおしゃべり会や自然体験活動を企画するなど幅広く活動。

現在は、親業訓練コンシェルジュや自然体験インストラクターの資格を生かして、シングルマザー向けのシェアハウス「ははこハウス ハニコム」運営をメインに、親子向けの自然体験ワークショップ「サンさん子育てサロン おてんとさん」の企画・実施も行っている。

ー　シングルマザー向けシェアハウスをやろうと思ったきっかけを教えてください。

私の活動のテーマとして「孤独にさせない」という言葉を大切にしています。

私自身、12歳の時に脳梗塞を経験してから、世の中に漂う生き辛さみたいなものをずっと感じてきました。後遺症もほとんどなく、生活に支障は全くないですし、自分自身は気にしていませんが、当時まわりの態度が急に変わったことがとてもショックだったんですよね。

加賀に移住してからも、子どもの頃とはタイプが違いますが「孤独」を感じる瞬間がたくさんありました。友達がいない、悩みを話せる人がいない、心を許せる場所がない…。

そんな時にシングルマザーの方とお友達になったんです。彼女もまた孤独を抱えていて、それが移住者の私にはとても共感できて、そこから徐々に「ははこ（母子）向け」に何か出来ることはないかなと模索しはじめたのがきっかけです。

ー　ハニコムの特徴について教えてください。

「互助ハウス」と説明することもあるのですが、その言葉の通り、お互いに支え合っていくことをコンセプトにしています。私たちは血の繋がった家族ではないけれど、お互いが抱えている悩みや負担みたいなもの一緒に分け合って、助け合えるような関係性を大切にしていきたいです。

例えば食費を出し合うような「分け合い」のサービスも考えています。食材や料理などは大人数で分け合った方が金銭的にも時間的にも効率がよいですよね。

なんでもかんでもお手伝いできるという訳ではないけれど、ご飯を一緒に作ったり、誰かの急な残業をフォローしたりと、入居者の方のニーズに応じて、色々カスタマイズしていきたいと思っています。

ー　どんな方におすすめですか？

石川県は女性の就業率が凄く高いですよね。私の周りにも頑張り屋で、時には頑張りすぎじゃない！？と声をかけたくなるお母さんがたくさんいます。

加賀市には温泉旅館もたくさんあり、夜遅くまで仕事がある方も多いです。ハニコムでは、そういったお仕事を頑張りたい方や勤務時間が変則的な方に是非関心を持っていただきたいです。

母と子、二人で住んでいたら家事／育児／仕事全てを一手に担わないといけないので、これまで諦めていたチャンスや趣味なども多々あると思います。そんな方にこそ、このシェアハウスを通じて「ハニコムに住んでいるから新しいチャレンジができる」という可能性を感じていただきたいなと思っています。

ー　生駒さんは専門の資格も取得されたと聞きました。

私自身、子どもはいないですし、一口にシングルマザーと言ってもそこにはそれぞれの人生があって、それぞれの苦労があるので、一括りできるものはありませんが、少しでも母子の気持ちに寄り添えればと「親業訓練コンシェルジュ」の資格を取得しました。

親業訓練とは、「親」に関するたくさんの情報に埋もれて手探りをしている親たちに対し、一つの方向性を示す為のコミュニケーション訓練です。

他人の私だからこそ寄り添える「孤独」もあるはずだと信じているので、こういった根拠ある資格の学びに基づいて、時にシェアハウスの管理人として、時に近い立場の知人として、入居者の方たちをサポートしていきたいです。

ー　入居を検討している方に是非メッセージをお願いします！

興味がある方、お気軽にご連絡ください！そして是非見学にお越しください。

今回シェアハウスをオープンするにあたって、色々な箇所をリフォーム＆DIYしたのですが、「水回りは綺麗に！あとは可愛く！」を心がけて作りました。普通のシェアハウスでは中々ないデザインのお部屋になっていると思いますので、そこも気に入っていただければ嬉しいです。

徒歩圏内にスーパーやバス停もあり、立地的にも住みやすいと思います。wifiやモニター付きインターフォンなども整備してあり、女性目線で安心・安全に暮らせる環境を目指しました。

「家を借りる」というより、同じ家に住む仲間として、新しい暮らし方を一緒に模索していければと思っています！